Ccfolia Log

最上

いつでも出撃できるよ！

最上

航空巡洋艦最上、出航！

最上

「んん～……？もう朝かい……？」
重たい瞼を薄らを開け、目元を擦る。

最上

「アハハハ、まったくだよ、返せる言葉が無いや」
困ったように笑いながら。

最上

「うん、時津風の言う通り、元気だね」
にこりと微笑みつつ、時津風の方にも、にこりと笑う。

最上

「おはよう」

最上

「……なんだか、ちょっと悪い夢を見たような気がするんだ」

最上

「もう覚えてないんだけどね、だから、なんてことはないよ」

最上

微笑む頭に手を添え、撫でつつ。

最上

「……かもね？」
肩を竦めつつ、川内の方を見て。

最上

「寝坊助なのは、反省するけど、それにしても早起きじゃないかい？」

最上

アハハ、ごめんごめん、と軽く笑いながら。

最上

「提督から？ふぅむ、なんだろう？」
小首を傾げ、二人へ目を配る。

最上

「アハハ、川内にも恥じらいがあるんだねぇ、可愛い可愛い」
揶揄うように、軽く笑いながら、起こした半身から、立ち上がる。

最上

「ごめんってば、あとで甘い物でも買うから許してよ、夜戦の演習だって付き合うからさ」

最上

そして、風のように走っていく時津風を、微笑ましそうに見やりながら。

最上

「それじゃあボクも顔を洗ってくるよ、提督のところに行くなら、相応に身嗜みは整えておかないといけないもんね」

最上

また風のようにやってきて、喃語みたいな声で喋っては去っていく時津風に、元気溌剌かと思えばすぐに眠りに入る川内。
ボクにとっての日常、愛おしい日々。飽きない、いつ見ても、笑顔になってしまう。

最上

「ゆっくりおやすみ、川内。それじゃ、時津風！ボクと勝負だ！どっちが身支度早いかの、ね？」
労わりの言葉を与えつつ、時津風にウインクし、ボルテージを上げ、洗面台へと走っていくのだった。

最上

身支度も終え（時津風の方が早かった、さすがだね）、まだ川内は眠ってたから、起こすのもなんだかなぁと思い、背負いながら、執務室前へと向かう。

最上

「時津風、両手が塞がっちゃってるから、代わりにノックしてくれるかい？」

最上

ついでに、背負う川内の肩も軽く、とんとん、と叩く。

最上

時津風には、ありがとうね。と微笑む。

最上

「アハハハ」
苦笑しながら。

最上

「もう開けちゃったけど、ボクからも、失礼します、提督」
にこりと微笑み、入室。

最上

「うん。おかげ様でなんとかやれそうだよ、みんな明るくて、ボクも元気をもらってばっかりさ、良い鎮守府だ」
お世辞の一つも無く、単刀直入な感想。

最上

「それと提督、少し疲れてるみたいだね？差し入れだよ」
缶珈琲をデスクに置きつつ。

最上

そろそろ？と、小首を傾げる。
川内は予感していたみたいだけど、なんだろうか？

最上

まだ入ったばっかりの身だ、何も分からないや。

最上

「へぇ？艦隊！」
目が高揚で少し見開く。自分は『艦娘』だ。その自覚がある。
そして、『使命』を感じている。これほど嬉しい知らせはない。

最上

「アハハ！時津風もほぼ毎日、港を見てはキラキラ目を輝かせてたもんね」

最上

「わかるわかる～！ボクも同じさ、だからこれほど喜ばしいことはないね」

最上

にこりと、時津風の反応が微笑ましく思いながらも。

最上

「それでボク達は、どこへ配属されるのかい？」
提督へと目を向けて。

最上

「……ア、アハハ」
苦笑。冷や汗が浮かぶ。提督の申し入れなのだから、拒む気はさらさら無かったのだが……。

最上

「なんだか……この鎮守府の名前といい……」

最上

「こう………　………………　……ハイカラなセンスだよね！」

最上

何を隠そう、ボク達は、『神聖青春学園』に所属する艦娘なのだ。

最上

すごい、すごいんだ。

最上

そう………大丈夫な……　………はず。

最上

「…………嬉しいね！時津風！」

最上

ボクの顔はちゃんと笑っているはずだよ。

最上

……アハハ。提督のこの、悪気の一つもない、純真無垢な笑顔には敵わないな。
本当にボク達に見合うと思って、名付けたんだろうから。きっと。

最上

「うん、任せて！必ず提督の期待に応えるし、この海の平和も取り戻すと約束するよ」

最上

「というわけで、ボクが旗艦になったけど……でも、別に敬語とか、そういう遜ったのは、いらないから、いつものように接していいからね、時津風」

最上

微笑みながら、自分のお腹辺りに顔が来る時津風の頭を撫でる。

最上

位置がね、本当にちょうどいいんだよね。それに、わんこみたいで可愛いんだ。

最上

「え～？なんだいその顔～」
眉をハの字にさせながら笑う。

最上

「ん～～～～……そっかぁ……」

最上

「じゃあ……たくさんMVPを獲って」

最上

「たくさんの人を笑顔にして、そして……」

最上

「ちゃんと……必ず、『生きて』くれたら」

最上

「譲ってあげても、いいかも？なんて」
軽く笑う。冗談半分、ただ、もう半分は。

最上

「アハハ！そう来なくちゃ！」
ニッコリと、白い歯を見せ笑う。

最上

「川内が来てくれるのかい！それは助かるね！頼もしいや」

最上

「何せ、提督の右腕だもんね」
揶揄うように、小さく笑いながら。

最上

「ていうか、今ももしかしたら寝てるかもね」
冗談半分に、肩を竦める。

最上

「アハハ、やっぱり」
苦笑しながらも、咎めることはない。

最上

ま、こういう自由奔放さが、責務に追われ、多くの命を預かる提督にとっては、案外、肩の力を抜けるパートナーとして相応しいってことなんだろうね。

最上

……いや恥ずかしいのかい！

最上

「アハハ、時津風の起こし方はすごいからねぇ～」

最上

寝てる上に飛び乗ってくるんだ。すごいぞ～。

最上

激しく同意しよう。ボクはその意見にとても同意しよう。

最上

「ぐぅっ……」

最上

………こう、提督がいつも、こう、疲れ気味というか。

最上

ダウナー気味なのって……もしかしてぇ……。

最上

チラッ。と提督を横目で、冷や汗ながら見てみる。

最上

「ｱ………」
察したもがみん、みんみんみん。

最上

「……しばらく、川内は預かっておくよ、うん」
苦笑する。提督に少しでも、福音あれ。

最上

「……フフ」

最上

何はともあれ、これはボク達の転換期だ。
これまでの日々とは違う日常が待っている。

最上

激動の中、艦娘は成長していくと、本でも読んだことがある。
ボクも、そういう環境に身を置くのは藪坂じゃない。
だから艦娘になったんだからね。

最上

そんな馳せる想いに、つい微笑みが出るのだった。

最上

…………不安が0かって言われたら、う、ううん、1くらいは……いや、2……3………まぁ、あるけど。

最上

「秘書艦の腕、拝ませてもらうよ、勉強させてね」
川内の肩に手を置いて、ウインクする。

最上

フフ、そうこなくちゃね！と、胸中で頷き、今は期待だけに目を向けた。

最上

イベント：言えない気持ちを手紙にしてみよう
ジャンル：交流　キーワード：体温計

最上

古風を、暗い過去（弱点）を使って判定するよ

最上

2d6<=6 行為判定 (2D6<=6) ＞ 10[5,5] ＞ 10 ＞ 失敗

最上

おっと、不等号これ逆だったかな…？

最上

良かった良かった！

最上

ACT じゃあアクシデントだ アクシデント表(1) ＞ よかったぁ。何もなし。

最上

お？結構ツイてるかもね！

最上

じゃあ時津風を選ぶね、感情が2上がるっていうのはどういうことなんだい？

最上

et 時津風 感情表(4) ＞ かっこいい（プラス）／しんぱい（マイナス）

最上

なんだってーーー！

最上

ボクはでもこのままでいいや、時津風にはかっこいいで

最上

なんでかって？こんなに小さいのに、頑張り屋さんな姿はかっこいいからね！

最上

最上

最上

昼刻。演習の主砲、副砲の声が遠く轟く鎮守府。

最上

提督より、偵察作戦の任が発布されるまで、艦隊の面子で交友を深めるようにとお達しがあり、ボクは悩んだ。

最上

甘味処へ行って、普段食べないような、ちょっぴり贅沢をしてみても良いかもだし、グラウンドに出て、3人で子どものようにはしゃぎ回ってみても良いかもだし、逆に室内で、お互いのことを、意外なことを明かしてみたりなんかしても、良いかもだけど。

最上

ボクが選んだのは、ここだった。

最上

港。さざ波の音が聞こえる。
硬いコンクリートの上で、磯風に髪を揺らし、潮の香りを感じながら。

最上

ただ、黄昏ていた。
川内が眠たがっていたのもあるけど、演習が始まる前に、こうして海と向き合う時間を作ってみるのも……。

最上

なんだか、悪くない気がしたから。

最上

「晴れで良かったね、今日。風が涼しいや」
風に揺られる横髪を手で抑えながら、柔らかく微笑む。

最上

「うん、この風は……とっても良い風」

最上

「強すぎないし、弱すぎることもない、そこにあるのをしっかり感じることができる」

最上

「ボク達の背を押す、追い風。船出には、ちょうどいい」

最上

くすりと、その横顔をふと見れば、小さく、優しく微笑む。

最上

「……時津風"も"、やっぱまだ『高揚』してる？」
ほんのりとにやけながら。

最上

コンクリートに座り、立てた膝に頬を乗せる。

最上

「フフ、先輩の真似とか、余裕あるねぇ～」
にやにやと笑いながら。

最上

「実はね、いや、実はってほどでもないんだけどね、ボクもかなりドキドキしてる。ワクワクしてる」

最上

「……………」
曖昧に、微笑む。黄昏れ、地平線の向こうを、遠く見やる。

最上

黙する。

最上

「……………どうだろうね？」

最上

あっけらかんとした返事。

最上

胸に、そっと手を置く。

最上

「この鼓動は、ボクを奮い立たせるものなのか、それとも……」

最上

「『警鐘』か」

最上

涼しい潮風に当てられてもなお、鎮まることのない、熱。
登り切った、赤い『温度計』は、燻ぶったまま。

最上

その言葉に、目を細める。微笑みは、絶やさないまま。
……しかし、どこか遠いような、そんな表情で、そんな眼差しで、時津風へと向けながら。

最上

「恐れ知らずのその姿　……アハハ、羨ましいよ、本当に」

最上

「かっこいいね」
裏の意図も無しに、ただ最上は、思うことを口にする。

最上

「フフフ、そうかな？　じゃあやっぱり」

最上

水面の時津風と目が合うと、微笑み。

最上

「可愛い。がいいかな？」

最上

「げぇ～」

最上

なんてこった、と言わんばかりの、間延びした声で、困ったような顔をして。

最上

「まさかの反撃、喰らっちゃった」
眉をハの字にさせながら、笑う。

最上

「………どこまで、見た？」

最上

─────その日記は……最上の、『恐れ』が綴られていた。

最上

記憶が、淡かった。容を捉えようもなく、鮮明さはどこにも無かった。
それが、最上という艦娘が、この鎮守府へ着任した際の脳裏の残骸だった。

最上

ただ……言葉にし難い、悍ましい、精神を貪るような、どうしようもない……無力感と、悔悟の感情だけが、輪郭を持たぬまま、霧のように存在していた。

最上

あるのは、『死』への恐怖。
己もそうであるが………　……『仲間』の『死』も、ひどく、恐れいていた。

最上

時津風と出会い、笑顔に満ちた毎日を送ることができて、楽しかった。
だからこそ………。

最上

沈んでほしくはない。
─────そんな最上の想いが、日記には綴られていた。

最上

放水燈のように見つめていた瞳。傾聴し、なお表情を変えないまま。

最上

ふと、絡まった糸が突然解れたように、にこりと微笑むと。

最上

「ありがとうね！いやぁ、恥ずかしいことしか書いてないからさぁ、内容もくだらないし、今日も訓練疲れた～っていう、そういう浅い内容ばっかだし」

最上

へらへらと笑いながら、ゆっくりと起き上がる。

最上

「いいねぇ！走ろ……うおっとっと！」

最上

吃驚した顔で、時津風を見やる。

最上

「とっとっと！待って待って～！バランスが！……アハハ！」

最上

すっかり、いつもの明るい最上の表情に戻りながら。

最上

「なんだか時津風、今日は普段以上に強引だね！」

最上

時津風と目が合い、にこりと笑うと。

最上

「もちろんさ！」

最上

快濶な発声と共に、時津風の小さな手を握り。

最上

温度計のメーターは─────。

最上

最上

最上

いっぱいなでなでしちゃうー

最上

「ちょいちょいちょい～～！危ないよ！隊列も乱れてるし！戻って～～！」

最上

そんな旗艦はというと、困ったような様子で、しかし演習なため、緊張度もさして高くはなく。

最上

「だねぇ、まぁでもこのくらいやる気に満ちてた方が、練度も上がるかな？」

最上

「ほら川内も張り切った張り切った～」
なんて、のほほんと笑いながら、時津風の方へと進めると……。

最上

「……ん～～？……時津風？」
立ち止まり、遠くを見やると背を見て、声を掛けると。

最上

同じく、時津風の見ている方角を眺め、目を細め……ぎょっとし、瞼を開く。

最上

「嘘……！？それに……探知には反応が無かったはずなのに……！イ級が、ここに！？」
冷や汗を浮かべ、一気に緊張のボルテージが登る。

最上

おそらくは、巧妙に探知範囲の円の間を掻い潜り、輸送船を狙いに来たのだろう。

最上

「……！！　時津風！？」

最上

叫んだ時には、もう既に時津風は発進していた。

最上

駆逐艦は、火力・装甲こそ他艦より劣るも、機動力に長けている。
その旋回性能は、少なくとも重巡では捉えることが難しい。

最上

「川内！お願い！時津風を追って！衝突してでも！！」

最上

「…………！！！」

最上

この距離では、ただ見守ることしかできない。ただ走り滑ることしかできない。
背中を濡らす、冷や汗を浮かばせ、表情を固くする。

最上

歯噛みし………しかし。眉に力を込め、偵察機を放つと。

最上

「時津風！！！」

最上

「八時の方角ッ！！水飛沫に隠れてる！！！」

最上

「構え！！」

最上

腹から声を捻り出し、発令する。

最上

瞳孔を開き、気迫の面立ちで、目をさらに大きくし、駆逐艦の華々しい勝利を、焼き付ける。

最上

「了解！損傷を確認！……うん！軽微！ただ内部がどうなってるか分からないから、慎重に、緊急護送を開始するよ！」
同じくして、輸送艦へと辿り着き、応急点検作業を始め、大きな問題が無いことを確認。

最上

その後、偵察機を飛ばし、万が一に備え、乗務員の避難の為、護送船の手配を行いつつ。

最上

その様子に安堵しつつ……目は、時津風へと向け、ゆっくりとその前へ滑る。

最上

「………時津風」
じっと見やる。眉根に力を加えながら。

最上

「……………」
拳を硬め、震わせていた。暫しの、沈黙。

最上

そして、瞼を閉じ……。

最上

「……旗艦に判断を仰ぐことなく、独断専行。許可無く、敵船と交戦」
低いトーンで、綴りながらも。

最上

手を、時津風の頭上へと、伸ばす。

最上

「…………」
黒い瞳が、時津風を捉えながらも。

最上

はぁ、と息を吐くと、力が抜けたように、その表情からも気迫が抜ける。

最上

「………よくやったね、えらいよ」
眉をハの字にさせながら、淡く笑みを作り、優しくその頭を撫でる。

最上

「アハハ、そうだねぇ、ちゃんと『生きて』帰ってきてくれたしね」

最上

「それに、時津風の言う通り……もしも気が付かないままなら、多くの命が奪われたかもしれない」

最上

「だから、褒めるべきことはちゃんと、ボクは褒めるよ、よくやったね」

最上

その声は、柔らかな、穏やかな声色だった。
時津風の無事を、心から喜ぶような。

最上

「それはだ～め」
悪戯っぽく、へらりと笑いながら。

最上

「ボクを心配させたんだからね」

最上

そう言って、また時津風を撫でる。

最上

「そ～れ～と！」
明るい調子で、人差し指を立てると。

最上

「今回イ級を撃退できたのは、川内が駆けつけてくれたおかげでもあるわけだし」

最上

「ちゃーんと！お礼も言うのが……大人な艦娘への第一歩、かもだよ～？」

最上

アハハ！なんて笑いながら、川内の肩を引っ張りよせる。

最上

「何驚いてるのさ！」

最上

「それはそうだけど、今回は威嚇射撃になって、敵さんの動きを鈍らせるのにも役に立ったからねぇ」

最上

「物は使いようってことだよ」
にへらと笑いつつ。

最上

「それと、ちゃんとお礼言えてえらいよ、時津風」
慈しみに満ちた笑顔を向けるのだった。

最上

「アハハ！その言葉を待ってた～！」

最上

「じゃ、帰ったらみんなで……間宮さんのところに、行こっか！」

最上

「え～～～？しょうがないなぁ……特別だよ？」

最上

調子良いんだから、まったく。と呟きながらも、満更でも無さそうに笑うのだった。

最上

最上

3人で食べた甘味は、最高だった。
張り詰めていた精神は、いとも簡単にほつれた。

最上

やっぱり、『仲間』って、いいなぁと、ボクは思った。

最上

最上

夜。誰もかもが寝静まる夜。

最上

最上

ノイズが眼前を覆うようだった。

最上

轟く砲撃音。右も左も、火薬の匂いが絶えない。

最上

張った命を、切り落として、藻屑にして。
そんな激戦の中に、立っていた。

最上

朧気などではなかった。いやに明度が高かった。

最上

ボクは、主砲を、敵船へと向けたはずだった。

最上

はずだった。

最上

轟音。

最上

炎上し、立ち昇る黒い煙。

最上

最上

沈む、仲間。

最上

最上

最上

鳴り響くサイレン。その日は、雷雨だった。
鎮守府へ奇襲を仕掛けるには、おそらくはこれ以上と無い日なのだろう。

最上

出撃前の武器庫は、雷による停電を恐れ、抜錨前まで暗い状態のままだった。

最上

閉塞的で、荒波の余波が届く中、その冷たさが、跳ねた肌に沁みる。

最上

最上の表情は、影が差していた。

最上

強張っていた。恐れの色があるわけでもなければ、緊張の色があるわけでもない。
……ただ、張り詰めていた。

最上

「……時津風」
小さな、低トーンの声が、武器庫に反響する。

最上

「……ボクは、沈まない」

最上

「だから、キミも、沈まないでおくれ」

最上

艦載一式を装備し終え、動作確認を行う。
問題は無い。あとは、敵を迎え撃つだけ、
我が身を滅ぼさんとする敵を、仲間を奪わんとする敵を、居場所を略奪せんとする敵を、ただ……撃つ。

最上

こくりと、神妙に頷く。

最上

薄らと、微笑みを見せる。小さな、ちっぽけな。

最上

呼吸を僅かに整え、影を半分覆わせた顔を向けると、こくりと、ゆっくり、頷く。

最上

重たげな瞼、額に寄せられた力は、解れることは無くとも。

最上

「もちろんさ」

最上

「ボク達は、必ず勝つ」

最上

「……時津風がいるからね」

最上

「─────ああ！」
開口前の分厚い扉を見やり、目先を矛とする。
その姿は、兵、そして、武器。
ただ眼前に現す障壁を薙ぎ払う機能を持つ、艦隊。

最上

嵐は待てばやがて止むだろう。
夜は待てばやがて明るむだろう。

─────しかし、彼女達は、それではいけないのだ。

最上

台風の目を吹かし、眩むような陽を引き戻す。その豪を、成し遂げる。

最上

やがて……開戦の刻が、来たる。

最上

頷く。

最上

「海を恐れるな、敵を恐れるな、己を恐れるな」

最上

「これより出撃するッッ！！平穏を脅かす害敵の一切を沈めろ！！」

最上

「抜錨！！！」

最上

2d6=>5+3 索敵判定 (2D6>=8) ＞ 8[4,4] ＞ 8 ＞ 成功

最上

3を👀

最上

成功……だね！

最上

ロ！？！？！